医療情報の信頼性

インターネットの健康サイトなど、医療情報の信頼性が問題となっております。私もwebの信頼性向上のためにと“いしゃまち”のサイトを監修させて頂いております。またTV、新聞、雑誌から取材を頂くこともございますが、なるべく最新情報をお伝えしようと医学論文を検索して説明しております。

この2週間で、409名の患者様に御協力いただいて、インターネット、新聞、雑誌、TVの医療情報の信頼性に関して、アンケート調査をさせて頂きました。
年代別に差があるものの、新聞やTVの信頼性は高いようです。とはいえ、信用していらっしゃらない患者様もそれなりにいらっしゃるということに驚きました。
若い方ほど、新聞を読まず、高齢者ほどインターネットを使用しないというのは予想通りでした。
各媒体全てにおいて、信用が低いと御指摘される問題的として、発信者が誰か、専門家のコメントか、ということを不安に思っていらっしゃいました。逆に、専門医のコメントなら信用性が高いと思ってくださる傾向です。
医療不信が高まる中、専門医のコメントなら信用するとおっしゃって下さる患者様のためにも、最新のエビデンスに基づいた医療情報をコメントさせて頂くことの重要性を再認識させて頂きました。日常診療で多くの患者様を拝見させて頂くことによる経験、医学論文の検索、および、東京医科歯科大学との共同研究を継続させて頂き、勉強させて頂きます。

12月11日



 
メディア情報の4群をGraph pad prism7の統計ソフトを用いて解析してみました。
75%以上信じるを4点、5074%3点、2549%2点、024%を1点と点数化してみました。
4群比較なので、まず、one way ANOVAで有意差ありを確認して、それぞれ2群比較しました。
2030歳台、4050歳台、60歳以上 どの年齢層でも4群比較で有意差あります。
 
2030歳台、 平均±SEMで記載させて頂きます。
新聞           3.088±0.091
TV              2.942±0.087
インターネット 2.561±0.061
雑誌            2.461±0.085
 
4050歳台、 平均±SEMで記載させて頂きます。
新聞           3.327±0.057
TV              3.022±0.062
インターネット 2.481±0.053
雑誌            2.437±0.062
 
60歳台以上、 平均±SEMで記載させて頂きます。
新聞           3.485±0.057
TV              3.232±0.076
雑誌            2.438±0.093
インターネット 2.260±0.105
新聞、TV、インターネットまたは雑誌の順列が年代の差はあってもでております。
 
新聞は見ない方がやや多いとう問題、インターネットは60歳以上でみない方が多いのは表の通りです。
全てにおいて、誰が情報を発信しているか、ということで信用するか否かというのは、よく理解していらっしゃいます。
DeNAの問題もあり、医療不信、医療情報不信というのは全体的に見受けられると思います。
 
上記、統計分析結果と感想です。