TV朝日 サタデーステーション みなし陽性に関して

TV朝日 サタデーステーション みなし陽性に関してコメントさせて頂きました。

感染爆発、検査逼迫で、政府は医療機関での検査なしでも診断可能とすること、濃厚接触者が発熱した場合の抗原またはPCR検査なしでの診断可能とすることなどの方針を決めたようです。

院内の拡散増幅の試薬はあと限られた数しかありません。入荷の見込みもありません。院内検査ができなくても、検査会社に唾液PCR検査を依頼しておりましたが、驚いたことに唾液を入れる容器すら不足しているのです。在庫はあと1週間分で、1週間後にはPCR検査もできなくなるかもしれません。

PCR陽性で軽症者、基礎疾患なしでは解熱鎮痛薬での対症療法となりますが、PCR陽性、軽症でも基礎疾患、高齢者、肥満など重症化リスクがある方々は重症化リスク低減のモルヌピラビルを処方させて頂きますので、確定診断に検査は必要です。

医療機関受診なしで、御自宅で抗原定性キットで診断する場合、抗原定性キットは感度が高くはないので、複数回検査が必要になることもございます。昨日も御自宅の抗原定性キットで2回陰性でしたが、当クリニックでのPCR陽性の発熱患者様もいらっしゃいました。

また忘れがちなのは、若くて軽症、基礎疾患がなくても肥満は重症化リスクとなり、BMI30以上ではモルヌピラビルの適応になりますので、自己判断での“みなし陽性”にも注意が必要です。

最近は、若年者から中高年で基礎疾患のある方へのコロナ患者、PCR陽性者がシフトしてきました。入院された方々も複数名いらっしゃいます。

オミクロンだから甘く見ていたとおっしゃる、肺炎合併、中等症Iの患者様もいらっしゃいます。

検査拡充で何とか第6波をしのいで、ブースター接種促進、新たな経口薬認可まで医療も持ちこたえていきたいと考えております。

1月29日